【遊戯王】クシャトリラ環境で注目されるようになったカードの話あれこれ
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【遊戯王】10月25日 開催『ランキングデュエル』『クシャトリラ』デッキ優勝者レシピ
どうも、先日フリー対戦でクシャトリラに完膚なきまでに叩きのめされたスタッフIです。
今、大会環境ではクシャトリラがかなり活躍していますね。
本日開催のランキングデュエルもクシャトリラデッキが優勝しました。
現在のトップシェアはティアラメンツなのですがそのティアラメンツにもクシャトリラのカードが一部採用されているので実質クシャトリラデッキです。(暴論)
環境で活躍しているということは当然クシャトリラに遭遇する可能性が高くなりますよね。
するとクシャトリラに勝つための対策が必要になるわけです。
これにまつわるカード採用の話が面白いと思ったのでそれを紹介したいと思います。
クシャトリラ対策用のカードたち
クシャトリラデッキの弱点は大まかに2つあり、裏側守備表示への変更とカード効果の対象にならない高打点のモンスターです。
汎用的に実践できるのは主に前者の対策方法で、闇の護封剣だけでなく皆既日蝕の書や月の書までが対策用カードとして採用されるようになりました。
PHOTON HYPERNOVA発売直後ではサンダーボルトなどの全体除去が対策として通用しましたがフォトンブラストドラゴンを立てて効果破壊をケアする動きが発見されるとこちらの方法での対策にシフトしていきました。
イヴリースを送りつけて無限泡影や拮抗勝負をケアする動きが話題になっていたときはサンダーボルトではなくブラックホールを採用し、強引にイヴリースを退場させるケースも少数ではありますがあったみたいです。
その他、アライズハート、シャングリラ、ユニコーンorフェンリルのどれかが盤面に残ってしまうのを覚悟の上で拮抗勝負もよく採用されています。
アライズハートが着地した直後を狙った原始生命態ニビルもかなり有効なのでニビルの採用率も再び上がっています。
メインから採用できる汎用系の手札誘発系のカードの中ではエフェクト・ヴェーラーと無限泡影の採用率が上がりました。
これは実際に対面して思ったのですがフェンリルはともかくとしてユニコーンにヴェーラーか泡影のどちらかを合わせられないとシングル戦はほぼ確実に負けます。
ちなみにうららを使えばサーチは止められますがユニコーンにうららを使うとお返しと言わんばかりにエクストラデッキを覗いて1枚除外してきます。
ユニコーンにまつわる話の中ではエクストラデッキのカードを複数枚積むのがデフォルトになりました。
これまでキトカロスを1~2枚で回していたティアラメンツがクシャトリラの流行を受けて3枚積まれるようになったなんて話も聞きました。
クシャトリラのミラーマッチではシャングリラとアライズハートは最低でも2枚は積むのがセオリーのようです。
ちなみに2枚積みでもモンスター効果を使用するとユニコーン+ディアブロシスで相手ターン中にすべて飛ばされる可能性があります。
ミラーマッチ用の対策カード
私が特に面白いと思っているのはクシャトリラのミラーマッチで如何に有利を取るかどうかの駆け引きについてです。
先述した通り、クシャトリラは効果の対象にならないカードを除去するのがあまり得意ではありません。
特にアライズハートで戦闘破壊できない攻撃力3001以上のモンスターを突破するのに苦労します。
クシャトリラデッキにおいて効果の対象にならない高打点モンスターとして注目を浴びたのがジ・アライバル・サイバース@イグニスターです。
@イグニスターの切り札カードですが素材指定は「属性が異なるモンスター3体以上」なので実は出そうと思えばいろんなデッキで出せます。
クシャトリラであればスターシップギャラクシートマホークをX召喚してトークンを生成すれば攻撃力4000のジアライバルを降臨させることができます。
クシャトリラはテーマ単体では攻撃力4000のジアライバルを突破することができません。
そこで突破用のカードとして注目されたのが黒溶龍騎ヴォルニゲシュです。
ヴォルニゲシュを自身の効果で自壊させ、攻撃力1900以上のモンスターに攻撃力パンプをかけて4000以上に強化することでジアライバルを戦闘で突破するという対抗策が取られました。
また、アライズハートのX召喚は「クシャトリラ・シャングリラ」が効果を発動したターンに1度、自分のクシャトリラモンスターの上に重ねてX召喚するという方法でも出すことができます。
ですがこの条件、よく見てみると「誰のシャングリラか」は問いません。
こちらのターンに相手のシャングリラが効果を発動してもOKです。
なのでミラーマッチでは精神操作が猛威をふるいます。
後攻側が精神操作で相手のアライズハートを奪い取り、奪ったアライズハートに自分のアライズハートを重ねて相手に返さないという戦術が出てきました。
また、フェンリルを奪い取ることで精神操作が除外されることで相手のアライズハートの効果が強制的に発動するのを利用し、
フェンリル③の効果でアライズハートを除外→フェンリル②の効果でクシャトリラモンスターをサーチ→フェンリルの上にアライズハートを重ねてX召喚
という精神操作1枚から実質消費なしで相手の盤面を2枚除去してこちらがアライズハートを立てる強烈な切り返しも可能です。
なのでクシャトリラのミラーマッチ(特にマッチ戦2本目以降)は
「皆既日蝕や闇の護封剣を持っていない一点読みで相手のモンスターゾーンをすべて使用不可能にする」か「相手が精神操作を持っている読みで相手ターンにシャングリラの効果を発動しない」という読み合いが発生するようになりました。
盤外を巡って読み合いが発生するのがいかにも駆け引きって感じで面白いですよね。
他、クシャトリラというデッキはヴェルズ・オピオンが非常に苦手なのですが逆にクシャトリラ側がオピオンを採用してミラーマッチを一方的に制圧するなんて動きもあるらしいです。
もともと通常召喚権を余らせやすいデッキなのでレスキューラビットを採用し、ラビットからヴェルズヘリオロープを2体呼び出すことでオピオンをX召喚します。
クシャトリラの魔法カードのXモンスターしかEXデッキから特殊召喚できなくなる制約があっても出せるのがミソで、汎発感染をピン差ししておいてオピオン効果でサーチすれば返しの精神操作や皆既日蝕の書を拒否できます。
これに対するクシャトリラ側の回答手段は「バースを貼ってフェンリルをリリース無しで召喚し、攻撃宣言時に③の効果でオピオンを除外する」です。
完封ではないにしろかなり厳しい展開になることは間違いありませんね。
もうなんでもありですね。
こういう環境の変化でカードの注目度が上がるのは長い歴史とプールのあるカードゲームならではの面白みだと思います。
これからこういった最適解を求めた競争がさらに加速していくと思うので個人的に楽しみです。
以上、スタッフIのクシャトリラ談義でした。