【遊戯王】アルカナトライアンフジョーカー【現役プロマジシャンが語る!】
皆さんは先日発売されたコチラの《アルカナ トライアンフジョーカー》使っていますでしょうか?
絵札の三銃士を特殊召喚条件に要求するものの、手札、墓地のどちらからでも出てこれる復帰性能、攻撃力がお互いの手札によって変動するのでこのカードが見えたら相手はなるべく手札を減らさなければ高打点で上から攻撃されてしまうプレッシャーを常に与えられる疑似ハンデス性能、手札1枚で任意の種類の表側表示カードを一掃できる除去性能とかなりイカした効果を持っています。
今回はこのカード、というよりはこのカードの名前について語っていきたいと思います。
《トライアンフ》というのは直訳すれば《勝利》や《大勝利の喜び》ということになりますが、おそらく今回元になっているのはマジックの《トライアンフ》だと思います。
このトライアンフは「表と裏のカードを混ぜておまじない(謎)をかけると向きが全部揃ってしまう」という現象でかなり昔からあるクラッシクな作品になります。おそらくこの現象が③の効果の元ネタですね。表側を破壊して、裏向きだけ残す(カードの向きを揃える)的な。
このトライアンフを得意としているマジシャンも多く、テレビで似たものを見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。
まぁ、そもそもよく考えると「なんで表と裏を混ぜるの?」とか、「なんで表と裏を混ぜたのにもとにもどすの?」と割とナンセンスなマジックなんですが、マジックなんてそんなものです。我々プロの世界ではこれにいろいろな「意味」をもたせて一つの演技として完成させているわけです。有名なところだと「マジシャンが酔っ払っていて表と裏を間違えて混ぜた」みたいなストーリーを語りながら演技をします。
また、表と裏を揃えるだけでなくここに「選んだカードを当てる」という現象を付け足したりもします。というかむしろ現代マジックではそちらのほうがポピュラーだったりします。
また、アルカナという名称ですが《アルカナフォース》がタロットカードがモチーフになっていることは皆さんご存知だとは思いますが、正確にはタロットの「大アルカナ」がモチーフになっており、それに対して「小アルカナ」というものが存在しこれが後の「トランプ」のになった言われており【絵札の三銃士】テーマはこちらの「小アルカナ」テーマだということがわかります。
ジョーカーという名称になりますが、ゲームなどに使われる場合はよく《ワイルドカード》等と呼ばれ、「他のカードの代わりになる」という特性があったりもします。
なので、《ジョーカーズ・ナイト》のこの①の効果は「ワイルドカード」の特性を表しています。
その特性上ジョーカーは「切札」としても扱われることも多いため《アルカナ トライアンフジョーカー》は【絵札の三銃士】の切り札としてデザインされていることがよくわかります。
なので《アルカナ トライアンフジョーカー》はトライアンフが切り札級にめちゃめちゃ上手いマジシャン的な存在なのかなと思っています。(きっと気のせい)
ジョーカーついでに語りますと、トランプにはジョーカーが2枚ついてくることがほとんどです。これにも深い意味がちゃんとありまして、ジョーカー以外のトランプ52枚の数字をすべて足すと「364」になり、ジョーカーを足すと「365」になります。そう、1年の日数と一緒ですね。そしてもう1枚のジョーカーの《エクストラジョーカー》を足すと閏年含めた「366」になります。
また、ジョーカーを抜いた「52」という数字ですが、これは1年間に存在する「週」の数と一緒で、マークもそれぞれ「春夏秋冬」に対応していたりします。
今回のお話ですこしでもこの【絵札の三銃士】について興味を持ってもらえれば嬉しいです。
もちろん当店ではコチラのデッキも販売していますので、是非チェックしてみてくださいね!